ピアノのコードを練習する時にコードサイトで見ながらやっていますか?面倒じゃないですか?実は簡単な暗記を行うだけで一瞬で覚えられるんです。
初心者のうちから法則性を覚える
ダイアトニックコードって知っていますか?例えばその曲のキーがCメジャーならスケールは「C,D,E,F,G,A,B,C」です。つまり「ドレミファソラシド」という音階です。このスケールに合うコードはなんだろ?と考えた時にパッと「C,Dm,Em,F,G,Am,Bm-5」だな!って即座にコードを導き出せる人であれば苦労はしません。
このダイアトニックコードに関しても覚え方があるのですが、今回はまずコードを簡単に一瞬で覚えられる方法をご説明します。以前に以下の記事で「コードを覚えたからもう必要ない」とコードアプリを紹介しています。
コードには法則があり、それさえわかれば大したことはありません。
コード一覧表はもう必要ない
まず確認ですが、ピアノなりキーボードなりの鍵盤が目の前にあるでしょうか?鍵盤があることが前提となりますので用意して下さい。
まずは基本となる「Cメジャーコード」を覚えましょう。「メジャー」は略すのが習慣なので「Cコード」と呼称します。Cコードは「ド、ミ、ソ」で構成される三和音ですね。ルート(根音)が「ド」=「C」コードトーンが「ミ」=「E」完全五度の「ソ」=「G」が合わさっています。「Cコード」を押さえるにはまず「C」と名がつくのですからルートである「C」の「ド」をいの一番に押さえます。そしてメジャーコードかマイナーコードかを判断する「コードトーン」の「ミ」を押さえるのです。
音階にはインターバルと言って音の距離を図る為に各音名に名前がつけられているのです。例えばコードトーンである「ミ」には「Major 3rd = 長3度」というような感じです。コードトーンがメジャーであるからルート音と合わせてCのメジャーコードであると言う風に理解することが可能なのです。
が、そんな面倒なことは誰かに「理論的に理屈っぽくつらつらと説明する時」だけで十分です。
「Cコード」を押さえるとすれば「ド」の鍵盤を押さえてそこから白と黒の鍵盤を順番に数えて「ミ」までいくつか?ということです。
黒鍵の「C#」があって、白鍵の「D」があってまた黒鍵の「D#」があってやっと「E」=「ミ」です。いくつでたどり着きましたか?「4つ」ですね。同じように構成音である「G」まではいくつですか?今度はCから数えたら「7つ」です。が、いちいち数えるのは面倒なので「E」から数えましょう。「3つ」です。
つまりCコードを作るなら「まずはCを押さえてそこから4つ目の鍵盤。最後に3つ目の鍵盤を押さえる」だけでCコードが完成します。
そしてC#コードだろうがGコードだろうが関係なく、あとはルートである「C」を好みのコードのルートに変えて数え直すだけで良いのです。これをインターバルで表すなら「R + M3rd + P5th」がメジャーコードの法則となります。スケールディグリーで覚えるなら「1 + 3 + 5」でしょう。このようにコードには法則性があるのですが、これを理解しているかしていないかで覚え方が全く違ってきます。
インターバルとかディグリとかわけわかんないよ!という人の為に下記には「何個目」と記載しますのでご安心ください。
今までは書かれているコードをコード表と照らし合わせながら覚えていたと思うのですが、にらめっこする必要はもうありません。パッと見ただけでどうやって押さえるのか考えることが出来ます。つまり練習効率が格段にアップするのです。
メジャーコードの作り方
「ルートから4つ目、4つ目から3つ目」でメジャーコードが作れます。
マイナーコードの作り方
「ルートから3つ目、3つ目から4つ目」でマイナーコードが作れます。
ディミニッシュコードの作り方
「ルートから3つ目、3つ目から3つ目」でディミニッシュコードが作れます。
セブンスコードの作り方
「ルートから4つ目、4つ目から3つ目、さらに4つ目」でセブンスコードが作れます。
マイナーセブンスコードの作り方
「ルートから3つ目、3つ目から4つ目、さらに3つ目」でマイナーセブンスコードが作れます。
ドミナントセブンスコードの作り方
「ルートから4つ目、4つ目から3つ目、さらに3つ目」でドミナントセブンスコードが作れます。
マイナーセブンス・フラットファイブ
「ルートから3つ目、3つ目から3つ目、さらに3つ目」でマイナーセブンス・フラットファイブが作れます。
初心者の方はここまで
ここまでがまず入門でしょう。まるで幼児にでも教えるかのような説明で各コードの作り方を教えましたが入り口なので少々アホっぽくて良いのです。この7つを確実に覚えることが出来たのならダイアトニックコードを網羅することになります。そしてダイアトニックコードにも法則(コードより簡単)があり、それを覚えてコード進行の導き方などを応用していくと「一度聴いただけで弾ける」状態になれるようになります。
言葉だけで聞いたら簡単そうで華々しい限りですが、そうなる過程はめちゃくそ地味です。ひたすら暗記と練習が必要になります。経験もないといけません。鍵盤に慣れていなければわかっていても弾けないという私のような状態になるでしょう。
これらは作曲で役立つので知識として頭に入れているだけで、演者さんとなればまた別の考え方があるのかも知れませんね。私は全部知っていないと気が済まないタチなので極めて幼児っぽい考え方で脳筋的な暗記法を実践しました。
以下からは残り289個にせまるコードたちです。必要であれば覚えて下さい。セブンスコードもそうですが、メジャーとマイナーから足したり引いたりするだけです。以下のコード軍もそうなっているのでまずは上の7つを確実に覚えることが必要なのです。
メジャー・シックス
「ルートから4つ目、4つ目から3つ目、さらに2つ目」でメジャー・シックスコードが作れます。
インターバル : R + M3rd + P5th + M6th スケールディグリー : 1 + 3 + 5 + 6
マイナー・シックス
「ルートから3つ目、3つ目から4つ目、さらに2つ目」でメジャー・シックスコードが作れます。
シックスナインス
「ルートから4つ目、4つ目から3つ目、さらに2つ目、からの5つ目」でシックスナインスコードが作れます。
マイナーシックスナインス
「ルートから3つ目、3つ目から4つ目、さらに2つ目、からの5つ目」でマイナーシックスナインスコードが作れます。
サスフォー
「ルートから5つ目、5つ目から2つ目」でサスフォーコードが作れます。
ドミナントセブンスサスフォー
「ルートから5つ目、5つ目から2つ目、さらに3つ目」でドミナントセブンスサスフォーコードが作れます。
サスツー
「ルートから2つ目、2つ目から5つ目」でサスフォーコードが作れます。
ドミナントセブンスサスツー
「ルートから2つ目、2つ目から5つ目、さらに3つ目」でドミナントセブンスサスツーコードが作れます。
アドナインス
「ルートから4つ目、4つ目から3つ目、さらに7つ目」でアドナインスコードが作れます。
マイナーアドナインス
「ルートから3つ目、3つ目から4つ目、さらに7つ目」でマイナーアドナインスコードが作れます。
アドイレブンス
「ルートから2つ目、2つ目から3つ目、さらに2つ目」でアドイレブンスコードが作れます。
オミット
「ルートから4つ目」でオミットファイブコードが作れます。 「ルートから7つ目」でオミットスリーコードが作れます。 「ルートを押さえず4つ目、4つ目から3つ目」でオミットルートコードが作れます。
まとめ
余計にややこしくなってしまったでしょうか?同じような文章が続くとわけがわからなくなりますよね。理解していると簡単ですが、わからないうちは余計に「???」みたいな。愚直にやってみるだけなのです。やってみて確認して「なるほど」で理解したらこのわけのわからない呪文のような言葉たちも晴れて意味を持つでしょう。